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 フィールドサイン「シカ」
シカ糞
 ご無沙汰しています。最近まで現場が忙しかったため、なかなかブログがアップできませんでした。皆さんは年末をどのようにお過ごしでしょうか?僕の年末はたまってしまったフィールドノートをまとめるシーズンです。最近はパソコンに慣れたおかげでデジタルにまとめておけばスペースもとりませんし、いつでも見返したい情報を検索できます。しかし、直接手で書く暗記効果は無視できないものです。また手書きのノートは味があって手でめくる楽しみも捨てがたいものです。僕の場合は哺乳類で写真を撮った場合はExcelなどのデジタル形式でまとめています。鳥の場合は写真をとらない場合が多く、識別の再確認も兼ねてスケッチしなおすのでノートに書くといった使い分けをしています。
さて、今回は秋に糞粒調査で山に入ったときの合間に見つけたシカの痕跡とそこから推察された事柄を紹介させていただきます。僕の専門が鳥のため入門的な内容かもしれませんがしばしお付き合いください。



シカ糞カモシカ糞
 左がシカで右がカモシカです。シカがバラ糞でカモシカが溜糞をするのが定説です。カモシカも季節による分解やスクランブルダッシュ時に糞がシカのように少数になってしまうといわれています。シカが溜糞状にみえることもあり中には難しいものもあります。乾燥した時のシカ・カモシカの腸内細菌による違いから生まれる色の違いや、餌による形の違い(シカでも地域や季節によっては平均的な形がかなり違います)など自分の中でまだ納得していない点も多いです。
余談ですが秋の発情期では縄張り雄(雄がすべて縄張りを作るわけではありません。雄の肉体的な成熟は4・5歳ですが、社会的に成熟して縄張りを持つのは7・8歳から。それから数年すると角が小型化し、繁殖活動も不活発になります。)によるメス群れを防衛、発情中の雌のチェックなどの行動により採食もしないため、糞粒調査中には雄の糞の比率が小さいはずなのですが・・・一般的によほど大きい糞でもない限りは雄のものとは断定できないので確認できませんでした。

足跡
 写真で表現できないため割愛させていただきました。慣れると足跡を見て斜面を下ったのか、上ったのかも分かるようになります。基本的に足跡のみでシカと断定することはできないといわれています。カモシカとの判別はかなり困難です。イノシシは副蹄の跡がつくといわれていますが、シカもつく場合が少なくないため安易な判断は危険です。

食痕
アカソ食痕
 シカ・カモシカの断定は難しいので無理に断定することは少ないですが、周囲の環境や他の痕跡と合わせて推測します。写真はアカソの類をシカが食べた跡です。ウサギの場合切り口がスパッときれいに切れるのに対し、シカ・カモシカは上顎の門歯がないため引きちぎるような痕跡になります。

角砥ぎ
 シカの角はカモシカと異なり雄のみが持ち、毎年生え換わります。早春に前年の角が脱落し、4ごろから短い毛が密集した柔らかい袋角が生え出します。袋角の中は血管が編み目状に走っています。栄養条件によって脱落の時期に差があり、栄養条件の良い成獣の4尖雄が新しく袋角ができていても若いオスは角なし、満一歳などではまだ脱落していないものもいるそうです。夏ごろまで角は枝を増やしながら急速に伸び、根元からカルシウムが沈殿し、8月中旬頃には血流が止まり、表皮が剥げ落ちます。その角を藪や木の幹にこすりつけて角を研ぎ9月頃には硬い角が完成します。 角研ぎには縄張りの誇示もあるため、秋口の袋角の表皮を落とすための縄張り誇示ニュアンスのないものは「角研ぎ」、秋の発情期の縄張り主張のものは「角擦り」と自分の中で解釈しています。まだ秋口の角研ぎのシーズンに観察に山に入っていないので実際に砥ぎ跡に違いがあるか調べるのが来年度の課題の一つになりそうです。
スギ角研ぎ
角擦り (1)角擦り (3)
カモシカ?砥ぎサクラ幼木カモシカ?砥ぎサクラ幼木 (1)burogu
 上段;見通しの良い明るいヒノキ大半モミ・広葉樹少しの斜面中腹にあったスギへの角擦り。下草は林縁部のみ。林分周辺には開けた草地や沢あり。
 4尖目がまだ小さい4尖?のものと思われます。完全な4尖の場合、4尖目の角は内向きだから跡つかないためこのように推察しました。擦ったのは片方の角による一回のようです。他には林分内に目立った角研ぎや糞もほとんど出ないが足跡はたくさんあった等から周辺は移動のための利用と推察しました。

 中段;シカ防除ネットで囲まれた区域の中の枯木にあった角擦り。パイプで隣の沢から水を引き常に湿らせた環境で、ヤマハンノキ、ヤシャブシ、オオバヤシャブシ、サクラがまだ植えて間もない場所。ヤマハンノキやヤシャブシは痩せた土地に強い先駆種で湿った土地に適しているからこのような区域を作ったのかと考えました。
 砥ぎ跡の淵の樹皮が盛り上がっていないことから枯木になってから砥がれています。おそらく伐跡→植→擦り→下草刈り&全体ネット囲いと思われます。糞もかなり古いものしかなく足跡もかなり古いもののみ。細い(両手の指で半分まで届く)枯木が何本かあり、それ以外は直径5cm以下の金網で覆われた上記の植樹しかなかったので砥ぐとしたらこれくらいしかない環境です。30cm以上のブッシュがほとんどなく周辺の湿った環境にアカソなど繁茂していたため餌場として最高。根元から執拗に砥がれているのもこの場所がネットで封鎖されるまでは固執していた雄がいたと推察しました。

 下段;カモシカと思われる角擦り。総じてシカより細い木に低く、削る面積が小さくきれいな削れを作るという定説があります。またシカより背が低いためあまり高いところにはつきません。

樹皮食い
一般的に樹皮食いのシーズンのピークは食べ物がなくなる秋以降、新芽の芽吹く前の早春までといわれています。 逆に年間通してフレッシュな樹皮食いが見られる地域は餌に乏しいとも言えます。植物の形成層を破壊してしまうため、若い葉を食べられることと並んで林業被害を及ぼしています。写真のポールは長さ1mです。
 リョウブ樹皮食い古リョウブ樹皮食い古 (1)
リョウブ樹皮食い今シーズンリョウブ樹皮食い今シーズン (1)burogu
 上段が古い食痕、下段が今年についたものと思われます。写真では分かりづらいですが、そのシーズンについたものは白味が強く、遠目ベージュ色で赤茶けた古いものより目立ちます。また、古い食痕は樹皮が盛り上がります。シカは下あごにしか門歯がないためか大体の歯形の先端が先細りになるように感じられます。リョウブはシカが樹皮の中ではかなり好むとのことですが、樹皮がはがれやすいため登山道や植林地内では人が触れたのか歯形がつかずにきれいに剥けているものをよく見掛けるので見たことのない場合は注意が必要です。

寝野
寝野

 その名の通りシカが寝た跡です。地面が平らにならされています。他種も寝野を作ると聞いているので近くの他の痕跡と合わせてシカと識別します。基本的に外敵などからスクランブルダッシュで逃げることが可能な尾根上に多く見受けられます。
寝野の新旧は落ち葉の堆積具合のほかに植林地内などのフレッシュのものならばまだ寝野が湿っていることもあります。
写真は林床がきわめて薄い(餌資源は少ない)ブナ自然林にて発見。沢沿いの周囲の地形が急峻な中での数少ない南向き緩斜面。小尾根上に縦に5~10m間隔で多数見受けられ、近辺の食痕等も含めすべて古い痕跡だったため最近は周辺を利用していないと考えられました。日当たりのいい疎林だったため春~夏には草本類の餌が多く生え利用していたが、冬になり移動したのでしょうか?

その他指標

頭部の毛寝野の腹毛
角擦り毛
上段左;砥ぎ跡の古木に付着していた額の毛と思われるもの 右;寝野から得られた体毛
下段;角擦りで付着した毛
両角ではさんで角擦りを行った場合には良く頭部の短い毛が樹に付着していることがあります。他にも首回り?を擦りつけるのか若干長い毛も一緒に付着していることもあります。
基本的に毛の見た目はカモシカと変わらないです。シカの場合は指で簡単に折ることができますが、カモシカは粘りがありなかなか折れないのが識別点です。クマやイノシシはシカよりはるかに剛毛なのですぐに違いがわかります。

ダニ
ダニ(フレッシュ寝野の指標)ダニ(フレッシュ寝野の指標) (1)
寝野の種類の確実な指標が獣毛ならば、鮮度の指標はダニ。フレッシュな寝野には血を吸って肥大したダニが落ちていることがあります。これを発見した場合、近辺にシカがまだいることが多いので気配を殺しながら探してみてください。

糞虫
センチコガネ (1)不明糞中
左がセンチコガネ、右が同定できませんでした。シカ糞よりカモシカ糞に多くみられます。単純に糞の量によるものだと思います。糞虫は糞の分解率にも深くかかわっているので勉強しなくてはいけないのですが、どうやら図鑑や文献などもかなり高価なため手が出ずにいます。


今回は僕の主観がかなり交じってしまいましたが、もし間違っていると感じた点がありましたらご連絡お願いします。哺乳類は姿が見られない分退屈に感じる方も多いかと思いますが、フィールドサインからその生活を想像する楽しみもあります。是非皆さんも山に足を延ばしてシカの生活を垣間見てください。
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報告事項 | 固定リンク | トラックバック:0 | レス:2
(2009/12/21(月) 18:04)

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コメント
 
解りやすく読みやすい解説ですね。
ただ、一つだけまちがいを見つけました。
寝野は→寝屋と書きます。
URL | 文太 #- | 2009/12/27(日) 23:17 [ 編集 ]

 
見て頂いてありがとうございます。寝屋でしたか。今後も哺乳類の現場の度にアップしたいと思っているのでよろしくお願いします。
URL | M_iwayanagi #- | 2010/02/08(月) 13:37 [ 編集 ]

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